日本の離婚率は3人に一人と言われていますが、最初から別れると分かってて結婚する人はいないと思います。知人の話をまとめてみました。
「元夫が死んだとき」の相続に関する話です。
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死んでも親子
夫婦が戸籍を別にし、苗字が変わり、連絡を取っていなくても、親と子の関係は継続します。父が亡くなったら、離婚後でも子は相続人となります。
同居していない子は、いかにして父の死亡を知ることになるのか?
死亡届を役所に提出する「届出人」として呼び出されることがあります。
死亡届を出さないと火葬の許可がおりません。
仮に、遺言書に「元妻の子には1円もあげません」と書かれていたとしても、相続人は「遺留分侵害額請求」ができます。
したがって、再婚相手が、元妻の子を無視して遺産を山分けすることはできません。

相続人がしないといけないこと
プラスの財産とマイナスの財産を調べます。
銀行口座は死亡した時点で凍結の手続きをします。本人が死亡した後、引き落としで支払いをする義務はありません。凍結で引き落としができないようにします。
相続放棄できるのは亡くなったことを知った日から3ヶ月以内。
別れた配偶者の親戚と関わりたくないし、連絡きても無視するのはマズイです。
相続放棄の手続きをしないと、財産を相続してしまいます。
借金(マイナスの財産)があれば、相続人(子)は支払いの義務が発生します。
しかし、正式な相続人になるまでは(相続放棄が可能な期間)、借金を支払う義務はありません。
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マイナスの財産
- 借金の有無
- 家のローン
- リフォームのローン
- 車のローン
- 自営業者の連帯保証人になっている…他
総合的に見て、預貯金の残高よりローンの残債が多ければ相続放棄したほうが得です。故人が生前少額でも借金をしていたなら要注意。
資産・負債の調べ方
- 本人名義の生命保険がないか調べる
- 自宅から行ける範囲内すべての金融機関に預貯金、借金がないか問い合わせる(死亡がわかる書類、手続きする人の戸籍謄本等が必要)
- CICに問い合わせて借金がないか調べる
(CIC=割賦販売法・貸金業法における指定信用情報機関) - 生前使用していたパソコンを預かり、お金の動きを調べる
- 郵便局に行って「転送サービス」の申し込みをする
(請求書が届くかもしれない)
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単独で財産を調べるのが難しい場合
離別した父と子、頻繁に行き来がない場合は、父の交友関係は把握しづらいと思います。父の死後、祖父母、おじおばに加え、恋人(?)、誰が出てくるかわかりません。あまり関わりたくなくても、資料提出のために彼らの協力は必要です。子が直接交渉するのが難しい場合、法律の専門家に相談しましょう。

相続について相談する先はどこ?
税理士→遺産が3,000万円以上ある場合
弁護士→手強い相手と争いになりそうなとき
司法書士→主に書類の取り寄せと作成、
不動産の名義変更(相続登記)
司法書士に支払う費用
- 書類作成料
- 戸籍謄本の取り寄せ料
- 内容証明
- 印紙税
- 立会料
- 遠方の場合は交通費
などが請求されます。銀行に問い合わせる件数により差がでます。だいたい、いくらかかるのが事前に確認しておくと良いでしょう。
相続放棄をしても基本的には共済金(生命保険金)は受け取れる
遺産と保険金は別扱いになります。保険の種類や、契約書の書き方で変わってきますので、書類を確認して司法書士等に相談しましょう。
死亡共済金受取人制度(受取人をあらかじめ指定すること)を利用しているかどうかがミソです。



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